2022/05/17 00:45
こんにちは😃
採血先生Xです。
今日のお題は【採血で血管が出ない(出にくい)人の血管を出す方法】です。
血管が出ないには3種類あります。
「本当に血管がない」「血管はあるけど物理的にNG」「血管があるのに気づけていない」です。
今回は、この「血管があるのに気づけていない」という採血する側の問題を解決するために、血管を出しやすくする方法を他のサイトにはないレベルで説明していきます。
血管を出すには、適切な腕のポジション、適切な駆血が基本となります。

血管を出す方法①採血における適切な腕のポジション
標準採血法ガイドラインによると、座位での適切な腕のポジションは、穿刺部位が心臓より低い位置に来るように腕を下向きにしてもらうことで、血管の怒張を促進する効果が期待できるとされています。
その際に、採血する側の肘の下に腕枕を引くとやりやすいです。
入院患者やベッド採血では、座位のように心臓より低い位置での姿勢をとることが難しいのですが、腕枕を引くと肘が伸びて採血しやすくなります。
血管を出す方法②採血における適切な駆血
駆血は駆血帯の装着位置と巻く強度が重要になってきます。
駆血帯を巻く位置は、穿刺部位から7~10 cm中枢側に巻いてください。
穿刺部位から離れすぎても静脈は怒張されはしますが、怒張するのが遅かったり、怒張しにくかったりします。
一方で近すぎても皮膚が駆血帯に巻き込まれるので、穿刺しにくくなります。
また、駆血帯巻く強度すなわち駆血圧に関してはガイドラインではどのくらいで巻くのかという記載がありません。
強く巻きすぎるとしびれ等を生じる場合があるため、駆血帯を一旦解除して、症状が治まってからゆるめに再度巻き直すというくらいです。
具体的にどのくらいの圧で、駆血帯を巻けばいいかというと、収縮期血圧と拡張期血圧の中間くらいがよいと考えられます。
動脈の収縮期血圧よりも強い圧で、巻いてしまうと血液の流れが滞ってしまうため、上手く静脈が怒張しません。
例えば、140/70くらいの人であれば110くらいの圧で駆血します。
しかし、人の血圧は人それぞれ違い、実際には測らなければわからないため、見た目で判断します。
極度の痩せ体質や超高齢者の方であまりご飯を召し上がられていなさそうな人、若い女性、子供などは血圧が低い傾向(上の血管80-100)にありますので、いつもの圧で巻いてしまうと血管が上手く怒張しなかったり、血液が上手く返ってこなくなることがあります。
逆に肥満の人や肉付きの良い人は、皮下脂肪の分、いつもの圧よりも少し強く巻かないと圧が届きません。
また、血管を出す小技としては、
・患者さんに採血をする側の手を親指を中にして軽く握ってもらう。(必ず駆血後、慣れている患者さんはあらかじめ握っていることが多いので注意)
・末梢側から穿刺部位に向けて、血液を流すようなイメージでマッサージする。
・穿刺部位付近を湯たんぽやホットパックなどで温める。
などがあります。
また、やってはいけないこととして
手をグーパーを繰り返すクレンチングという動作(血清カリウム値が高く出ることがあります)や血管を軽く叩く(患者さんがこの人大丈夫かなと不安を抱くことがある、下手な人がやるというイメージが多いそうです)
まずは血管を出すための基礎、適切な腕のポジション、適切な駆血から意識してみてはいかがでしょうか。
ここまでの説明をしているサイトは他に中々ありません。
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